即興の練習のしかた
· クラシックの即興と自由な即興 · レベル3 · 16分
「即興は練習できない、才能だから」。それは違います。偉大な即興演奏家はみな、何千時間もかけて語彙を築いてきました。まさに言葉を学ぶのと同じように:聴いて、まねして、表現を繰り返し、それから自由に組み合わせるのです。その方法を紹介します。
1. 耳でコピーする
好きな録音から、短いフレーズ(2〜4小節)を選びます。歌えるようになるまで聴き、それから鍵盤で探します。書きとめるのは最後です。最初は時間がかかりますが、これがいちばん力のつく練習です。耳とスタイルの感覚が鍛えられ、本物のフレーズが手に入ります。とてもシンプルなフレーズと遅いテンポから始めましょう。
2. リックを覚えて、変化させる
リックは、変化させ方を知っていてはじめて役に立ちます。覚えたフレーズごとに:
M:4/4 L:1/8 Q:1/4=100 K:C "C" E G A c- c2 z2 | "C" z E G A c2 z2 | "C" c A G E- E2 z2 | "C" E G A c d c A G |]
- オリジナル(1小節目):すらすら弾けるまで弾きます。
- ずらす(2小節目):同じフレーズを8分音符1つ分遅らせて。
- 逆にする(3小節目):同じ音を逆の順番で。
- のばす(4小節目):フレーズにしっぽを加えます。
- それから、少なくとも3つの調に移調します。
3. 録音する
弾いている最中は、自分のしていることの半分しか聞こえていません。脳が考え出すのに忙しいからです。毎回の練習を録音し(スマートフォンで十分)、翌日、やさしく、でも正確な耳で、少なくとも1分は聴きましょう。残しておきたいうまくいったフレーズを1つ、やめたい癖を1つ(いつも同じ最後の音?いつも同じリズム?)書きとめます。
4. 素材を限った挑戦
- 3つの音だけで2分間。
- 1種類の音価だけ(4分音符だけ、次に8分音符だけ)。
- どのフレーズも裏拍から始める。
- 低音域だけで弾き、次に高音域だけで弾く。
- コール・アンド・レスポンス:右手が2小節の問いかけをし、左手が答える。
5. 1週間のプラン(1日20分)
| 曜日 | 内容 | おすすめのトラック |
|---|---|---|
| 月曜日 | フレーズを1つコピー(10分)+トラックに合わせて弾く(10分) | C のブルース |
| 火曜日 | フレーズを変化させる(ずらし、逆行)+移調 | F のブルース |
| 水曜日 | 素材を限った挑戦+左手の伴奏 | C のポップ |
| 木曜日 | コード進行の上のターゲットノート(3度と7度) | C のジャズ |
| 金曜日 | 旋法か印象派の色彩 | ニ短調のモード |
| 土曜日 | 録音しながら自由な即興(3分)+聴き返し | トラックなし |
| 日曜日 | 休むか、即興音楽をじっくり聴く | — |
今日の練習
- C のポップ・トラックをスタートします。
- 例のリック(1小節目)を、コード進行の中のいろいろな位置に置いて4回弾きます。
- 3つの変形(2〜4小節目)を弾き、4つ目を作ります(リズムか音域を変えて)。
- このリックとその変形を、ほかのアイデアの間をつなぐ「共通の糸」にして、2分間即興します。
- 録音して、残しておきたいフレーズを1つ書きとめます。
よくある間違い:何十ものリックをため込んで、どれも身につけないこと。マスターし、移調し、変化させた5つのフレーズは、ざっと見ただけの50個に勝ります。そして音楽を聴くことも忘れずに。たくさん聞いた言葉でなければ、うまく作り出すことはできません。